イノシシ肉の官能検査について

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おおち山くじらでは、一年を通して、毎年数百頭の野生猪をイノシシ肉へと食肉処理しています。捕獲する季節によってイノシシ肉、特に脂の厚みが変わることはよく知られていますが、そもそも野生の猪は多様な個性を持っています。

 

好きな餌は猪によって違い、季節や、毎年変わる山の実りに合わせて、それぞれの猪が好きな餌を選択し食べているようです。

 

食べる餌が違えば、その肉の味も、猪と同じく多種多様な個性を持ちます。

 

一般に秋に捕獲したメスのイノシシ肉が最上級と言われますが、同じ時期のオスのイノシシの甘い土の香りがする脂も美味しいですし、夏に捕獲した赤身のイノシシ肉にも歯切れのよい肉本来の旨みがあります。

(ぜひ、人気の食べ比べセットで味わってみてください。)
おおち山くじら ー天然イノシシー

 

どんなイノシシにも、それぞれ美味しいポイントがあるのですが、毎年、1,2頭は理由がよく分からないけれども、どうしても美味しくないと感じることがあります。

 

発情期のオスのように、見た目や匂いで判断できればよいのですが、食べてみるまで分からないこともあります。

 

そこで、おおち山くじらでは食肉の処理ラインで官能検査を取り入れ、解体処理の担当者が、処理場内で加熱し検食を行っています。

 

処理ラインで官能検査を取り入れた食肉処理場の事例は聞いたことはありませんが、機械検査ではどうしても判断がつかないため、今後も官能検査を続けていく必要があると考えています。

 

官能検査(検食)用の機材
IH調理器が最も便利でした。肉を加熱すると、香りでの判別が容易になります。
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検査結果(おおち山くじら処理台帳)

結果は貴重なデータとなるため、イノシシ処理台帳(データベース)に保存しています。

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おおち山くじら処理台帳より(2019年度版)

 


 

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